「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2019 沖縄(三日目・後半)

さらにちょっと南下して知念城址に着きました。
結局、この琉球石灰岩の石積みと・・・・・・
それに絡み付くガジュマル・・・・・・
なだらかな曲線を描く城壁・・・・・・
遥かに見下ろす海・・・・・・
その辺が直覚的に気に入れるかどうか?がグスクのポイントのような気がします。

ぶっちゃけワンパターンっちゃワンパターンの極みですもん。
この知念城はかなり規模としては小さいですけど、アーチを描く出入り口の門がひじょうに特徴的。
緻密に積まれた城壁によって何重にも取り囲まれた、小さいけど重厚な感じの城でした。

このすぐ裏手の方には知念大川というこれまた御嶽のようなんがあるハズなんですが、草ボウボウで断念。
さらに南下して垣花樋川(カキノハナヒージャー)へ。

沢山のエサで丸々と肥えた野良猫・・・・・・っちゅうか、家猫として飼う習慣があんましないのかも。
地質的に水はけがよすぎる沖縄では珍しいくらいに清冽な湧水。
貴重な水源であると同時に、流れ落ちる水路は沐浴や洗濯の場所だったと言われてます。
結構高低差があるのがお判りでしょうか。
下の方は牛馬の水飲み場・・・・・・今はいませんけど。
「俗称・シチャンカー」っちゅわれてもねぇ。
この湧水までの石畳がメッチャ急なんです。

昔の人は水の入った桶を担いで、こんな坂を毎日上り下りしてたんっすね。
それにしても降り口の駐車場付近は猫だらけ。

みんな逃げもせず、大人しいモンです。うちの猫の方がよほど警戒心が強いかも(笑)。
再びグスクで、ここは玉城城址。
小高い丘の上にやや荒れた感じの城壁が長く続いてます。
この門は天然石を繰り抜いて作られてます。

ここは城跡っちゅうよりはある種の御嶽だったという説がもっぱらのよう。
たしかに中は城というにはそれほど広くなく、拝所が点在しており、子供連れの若い母親が熱心に祈ってました。
遠くに見えるのは久高島。

この玉城城は琉球王の聖地巡礼である「東御廻り(アガリウマーイ)」の最終ポイントで、特別な意味があったようです。
ちなみに「東御廻り」の順番は以下の通り。

(1) 園比屋武御嶽(2)御殿山(3)親川(4)場天御嶽(5)佐敷上城(6)テダ御川(7)斎場御嶽(8)知念城(9)知念大川(10)受水・走水(11)ヤハラヅカサ(12)浜川御嶽(13)明東城(14)玉城城
この穴がハートに見えるからどーのこーのといった、アタマの悪い意見も結構ありますね(笑)。

これ、実はだんだん崩れてきてるだけなんですよ。
夏至の日にこの先から太陽が昇るんだそうです。

ぶっちゃけ「ナントカの日に太陽がどぉこぉ」っちゅうの含め、巨石と方位についての意見は私自身はちょっとハスに見るようにしてます。
入口から見るとこんな感じ。
この立派な木の階段も世界遺産に指定されたオカゲ。

昔は登るのがメッチャ危なかったみたいです。
続いては上にも挙げられてた浜川御嶽。
百名ビーチってトコの外れにある鬱蒼と茂る森の中にあります。

御嶽は右上に見える小さな祠のようです。
何だか良く分からないんでまずは浜に下ってみましょう。
おお!メッチャ綺麗やんか。
最高のロケーション!
足許はすべて風化した珊瑚の破片。

そりゃぁ真っ白になるのも分かるわ。
う~む、撮影敢行したいぞ(笑)。
・・・・・・しかし、実は周囲は貝拾いの子連れファミリーで一杯だったりして(笑)。

相変わらずヨメはいささかご機嫌ナナメだし・・・・・・。
浜川御嶽に戻ります。
サンクチュアリは大切にせんといけません。
ガジュマルの根に締め上げられたような魁偉に聳える岩壁。

個人的には斎場御嶽よりもこっちの方がサイキックな感じ。
あちこちで同じようなの見掛けましたけど、ここで見たのが一番迫力ありましたね。
手前の広場はいろんな祭祀のためのスペースだったようです。

浜川御嶽はこの数日見て回った御嶽の中でも独特の空気のあるところでした。
そのままさらに南下して海を渡り奥武島に着くと、どこからともなく現れる野良ネコ。
ちょっと眼付が悪い。
こっちはダレきってこちらを一瞥して終わりのハチワレ。
いやまぁ、やはり「中本天ぷら」は押さえとかないと。
元は魚屋の副業でやってた総菜の天ぷらが今では本業。
沖縄はちょっとしたおやつとかに天ぷらをよく食べるらしい。

だからデブが多いのかな?
取り敢えず買ってみることにします。
何ちゅうか、「パン粉の付いてない串カツ」っちゅう感じですね。
アイテム的にも串カツっぽいですよね?
有名な店だけあってサイン色紙だらけ。
お値段は大変リーズナブルで、3本買っても200円でお釣りが来る。
味はフツーに美味かったっす。

天ぷら、っちゅうよりフリッターに近い気がしました。
つづいてはいきなりの玉泉洞。

地上部分は「おきなわワールド文化王国」ってテーマパークになってます。
ここのスゴいトコはとにかくそのスケール。

総延長5,000m、公開部分だけで900mくらいありますが、とにかくニョキニョキしまくり。
気候条件や流れる水の石灰含有量から、、一般的な鍾乳石の30倍くらいの速さで成長してるそうです。
いやもう壮観っちゅうか、ミもフタもないっちゅうか・・・・・・。
ちなみにすぐ北西にある「ガンガラーの谷」も天井部が崩壊した鍾乳洞で、そちらにも小規模な鍾乳洞があります。
タイル張りの通路上にも成長中の石筍。
これまで見た鍾乳洞の中では、規模的には秋芳洞並みかも知れません。
洞内調査が行われたのは実はワリと近年で、公開されたのも沖縄返還後なんで歴史的には結構新しい。
いやもぉオナカ一杯っす、っちゅうくらいにグニョングニョンがひたすら続きます。
ホンマ、呆気に取られるくらいに鍾乳石だらけ。
鍾乳石、石筍、石柱、フローストーン、リムストーン・・・・・・と列挙するのもアホらしくなるくらいにいろんなパターン乱れ打ち。
正直ここまでスゴいとは思ってませんでした。
鍾乳洞が好きなら沖縄観光では絶対外すべきではないと思います。

ワイルド感はあんましないですけど。
それとあまりにもブワーッと沢山あるんで、ある意味大味ではありますが。
ここは戦争中のガマの悲劇もなかったようで、その点でもなんか行きやすい気がします。
玉泉洞、っちゅう名前はしかし、玉姫殿グループのやってる葬祭会場みたいですねぇ・・・・・・(笑)。
最後はエスカレーターで地上に。
・・・・・・ハブ、こんなに可愛くないって。
琉球ガラス工房なんかもあります。
時代村とか民俗村みたいにもなってます。
まぁ大体やってることは想像付くんで流しました。
夕方近いんで、ハブとマングースのショーとかは終わっちゃってました。

売店はナカナカに昭和の香り。
さらにダメ押しのように糸数城址に立ち寄ります。
規模は小さいですが、あまり手が入っておらず趣を感じます。
ちょっと今日はあちこち詰め込み過ぎましたね。

いささか撮り方がぞんざいになってるのが自分でも分かります。
流石に私もちょと疲れてきました。
・・・・・・で、いきなりここはホテルのレストラン。
取り敢えずは酒。

ビールはもちろんオリオン・・・・・・って今はアサヒビールの子会社になっちゃいましたけど。
ヨメは和風懐石御膳・・・・・・
ワタシは酢豚と飲茶セットにしました。
もぉイチイチ撮るのも実はかなり面倒くさくなってます(笑)。
あまり気合い入れないで注文したんですけど、これがかなり美味い。
・・・・・・って、昼飯ロクに食ってませんしね。
2,000円くらいでこのボリュームは、ホテルとしてはかなり良心的。
ビールに続いて泡盛呑んでるんで、疲れもあって一気に酔いが回ります。
・・・・・・あ、一応書いておきますと、酢豚・点心三種・粟米湯・蒸し鶏・サラダ・クラゲの酢の物でした。

ヨメは依然ちょっとムスッとしてます。日程としては白眉である今日を不機嫌に過ごすとはアホなやっちゃ。
・・・・・・あ、泊ってるトコ書いてませんでしたね。
沖縄では唯一の温泉と言われる「ユインチホテル南城」です。

見下ろす夜景は南城市街。
ちなみにココ、天然ガス鉱山でもあって、その副産物として湧いてるのが温泉なんです。

ともあれ宿の詳しい説明はまた明日。とにかく疲れました。

明日は最終日です。おやすみなさい。
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