2018 伊勢志摩(二日目・後半) |
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山を下る前に、ちょっと以前から行きたいと思ってたポイントに立ち寄ってみることにします。 |
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あれ!?何もないやん!
・・・・・・と思ったらココは御木本幸吉の別荘跡と言われる平場でした。 |
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そのちょっと下にありました。
これが念願の朝熊山ケーブルカーの山上駅跡。 |
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後方右側辺りがホーム跡です。
昭和19年、戦時下の不要不急路線として強制的に廃止され、既に80年近くが経ってます。 |
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このケーブルカー、当時東洋一の、実に652‰っちゅう途方もない急勾配を誇っていました。
現在の日本一は高尾山のケーブルカーで608‰、それでも十分凄まじいんで、どれだけえげつない急坂だったか。 |
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ホームから見下ろしたところ。これもぉ作った人、絶対アタマおかしい(笑)。
こんなトコ終点にすんな!ちゅうくらいの急勾配で、めっちゃ危険が危ない。 |
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二階は展望台になってたみたいです。
手の込んだ意匠のコンクリートの手すりがすっかり苔むしてます。 |
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大して広くもない駅前広場ですが、営業当時はここから山頂までのバスが発着し、旅館や土産物屋が軒を連ねていたそうです。 |
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しかし今や他に残るのはこの・・・・・・ |
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トイレと・・・・・・ |
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・・・・・・あとはファサードが印象的な売店か何かだけでした。
どれも藪に埋もれてかつての栄華は想像できません。
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廃墟としてはコンパクトですが、とても雰囲気のある素晴らしい場所でした。
ただ、ケーブルカーの線路跡に入るのは止めた方がいいと思います。足滑らせたら間違いなく死にます。 |
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さ!早く山下らねば!
ハラも減ったし。 |
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もっかい「伊勢うどん」が食べたいっちゅうんで、内宮近くの店に入りました。 |
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店の名前からするに、ウリは伊勢名物の「手こね寿司」みたいですが・・・・・・。 |
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そもそも伊勢うどんって、押し寄せるお伊勢参りの客をさばくために、伸びようが何しようがひたすらうどんを茹で続けた結果、こんなブヨブヨになったんです。 |
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何はともあれ小腹が満たされました。 |
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結局、饂飩ってコシがどぉとかあんましカンケーないのかも。 |
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内宮界隈は後でゆっくり散策することにして、まずは伊勢市駅近くの外宮の方に参ることにします。 |
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さすが日本の神社の頂点、境内がメチャクチャに広い。 |
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背後に見えるのは式年遷宮のための空地。 |
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やっぱデカいわ~。
一般的なコテコテしい装飾が一切ないのが如何にも元祖っぽい。 |
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何か若いのにビシッとスーツ着込んだ集団がエラく真顔で拝んでました。 |
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本物の御神馬がいるみたいなんで見に行ったら、タッチの差で厩舎に帰ったトコでした。 |
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そいでもって、今日の宿に荷物を置きに一旦立ち寄ることにします。
伊勢・・・・・・どころか、日本有数のカルトな老舗旅館「麻吉」が今夜の宿。 |
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元はお伊勢参りの精進落としの遊郭でした。
その来歴もさることながらこの旅館、斜面に建物がズレて重なるように乗っかった、極めて特殊な懸崖造りになってます。 |
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はい、クルマも置いてあとはリュックだけ。
後方、階段の左側が連なって折り重なる旅館部分。 |
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力学とか無視して作ったような、微妙に曲がりながら折り重なる建物。 |
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斜面の一番下まで降りてきました。
高低差にして20mくらいある感じです。 |
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下ったところは広い道路で、そのすぐ脇に地味な巨石物件がヒッソリとあります。 |
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浅香つゞら稲荷神社です。
小さなお社を取り囲むように庭石のような形の良い石が並んでます。 |
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ともあれこの辺は昔は色街だったワケッすね。
今はこの旅館以外に面影を伝えるものは残ってませんけど。 |
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クルマももう置いちゃったんで、バスで内宮を目指します。 |
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ごった返すおはらい町通りをひたすら歩く。
実はもう結構夕方近いんですよ。 |
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昔からこんなレトロな街だったけかなぁ~? |
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この辺も小学校の修学旅行で歩いたことあるんですけど、もっとフツーの住宅街だったような・・・・・・。 |
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何はともあれ、インバウンドやパワスポブームの追い風もあって、最近はブイブイ言わせてるみたいです。 |
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そうこうするうちに五十鈴川の橋の袂に出ました。 |
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こっから神域が始まります。 |
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奉納される菰樽もケタ違いの多さ。 |
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いそいそと御朱印を貰いに行く。 |
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いよいよ内宮へ。
夕暮れ間近なのにすごい数の人がいます。 |
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鳥居より向こうは撮影禁止なんで、ちょっと離れて撮りました。 |
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神宮杉は多くの人に撫でくり回されて手垢で光ってます(笑)。 |
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踏むと良くないことが起きると言われる「踏まぬ石」。 |
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石段の途中にこれだけ不自然に飛び出してます。 |
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日も落ちました。
早目に旅館に帰らねば。 |
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もちょっと時間に余裕があれば、岩井神社とか五十鈴川の奥にある鏡岩とかも行きたかったんですが。 |
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どうしても食べたいっちゅうんで、閉店間際の赤福の汁粉屋に入ります。 |
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赤福のアイコンって、やっぱこの巨大茶釜っすね。 |
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何と、頼んだ汁粉は最後の一杯でした。
残り物に福はあるのかな? |
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二人分はムリ、ってコトで一杯だけ。
まぁ私は甘い物がそれほど好きでもないので・・・・・・。 |
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あのぉ~、これから宿に戻って夕食なんですけどね~。 |
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大満足。
事前リサーチでここには立ち寄る、って決めてたんだそうです。 |
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私はコップ酒を一杯。 |
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ホント、いつの間にやら門前町テーマパークとしてこの辺一帯はエラい発展してます。 |
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すっかり暗くなった中、ダメ押しで猿田彦神社に立ち寄ります。 |
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ココもまさに社務所を閉めようとしてたところでした。
駆け込みで御朱印ゲットだぜ。 |
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境内の片隅には佐瑠女神社。
芸能の神さんだそうです。 |
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・・・・・・で、いきなり風呂。
相変わらず水平がムチャクチャですな(笑)。 |
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旅館は大きいのに、浴場が極端に小さいのはご愛敬。 |
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家庭用のポリバスでしたが、内部は湯気で撮れませんでした。 |
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ちなみに浴室は離れになっており、ワリと最近の建物。 |
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この旅館を紹介する記事に良く出てくる台所の跡。 |
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とにかくマニエリスティックな作りなんですけど、まずは夕食です。 |
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館内の薄暗さをそのままに伝えたく、ちょっとアンダーな写真が多いのはご容赦ください。 |
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付出は昆布と魚の和え物。 |
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サッポロのラガーっちゅうのがこれまたシブい。 |
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マグロの造りは表面をサッと炙ってあります。 |
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箸袋もちょっと凝ってますね。 |
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一品一品、シッカリ仕事してある感じですね。 |
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サザエのつぼ焼き。
これも食べやすいように身を取り出して一口サイズに切ってあります。 |
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松坂牛のステーキ・・・・・・言うまでもなく美味い!
驚いたのは添えられた茄子。一瞬、生か!?っちゅうくらいの微妙な火の通し方。 |
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メバルの煮付けも極めて上品な味付け。 |
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但し、全体的にボリュームも上品(笑)。 |
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お漬物が出てきて・・・・・・ |
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シメはお茶漬け。
ぶっちゃけもちょっと品数欲しかったかな? |
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ちなみにココ、値段はそんなに高くないんですが、予約が取りにくいんですよ。
今回はたまたま空いてるのを見付けて押さえました。 |
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さて、館内をウロウロしてみます。
先ほどの竈の台所を上から見下ろしたところ。 |
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自分がどこにいるのかサッパリ分かりません。
かつては三味の音や嬌声で賑やかだったんでしょうが、今はヒッソリと静まり返っています。 |
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建物を説明した模式図がありました。
これらが真っ直ぐ積み上がってるならともかく、ビミョーにカーブしながら重なってるんです。 |
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これは坂道を挟んだ離れを繋ぐ渡り廊下。
どうやら料理は離れで拵えてるみたいです。 |
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この辺が坂道の一番上。
さっきの図で言うと4階部分。 |
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ずらっと蛇口の並ぶレトロな洗面台。 |
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外に出てみました。
国の有形文化財に指定されるのも分かりますな。 |
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向こうに見えるのが3階の入り口。 |
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どこをどう撮っても絵になりますね。
ただ、野暮の極みな消防法のおかげで、建替は不可能。意地でも修繕して行くしかありません。 |
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3階に下って行きます。 |
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お!坂田師匠のサインやおまへんか~!
あ~りがぁ~とさ~ん♪ |
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2階に下るところ。
ヨメの背でも鴨居に頭をぶつけそうな低さ。 |
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泊ったのは1階。
見ての通り、ちょっとひねられて建ってます。良くこんなんで建物がチャンと建ってるもんだと感心します。。 |
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・・・・・・って、実は旅のレポートはここでお仕舞い。
翌日は朝から大雨で、朝食も無しにしてたんで、特に何も撮らず、どこにも寄らず一路東京に戻りました。そんなんで実質二泊二日の旅行でしたが、かなりあちこち見れて、シッカリ撮影もできて(笑)、中身の濃い旅になりました。 |
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