2017 伊豆(初日・前半) |
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5月とは思えぬ陰鬱な曇り日、薄暗い、湿った細い下り坂・・・・・・ |
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蜜柑畑の中を行く道は、いつしかアスファルトからコンクリートの簡易舗装に変わり、落ち葉にビッシリと覆われて滑りやすい中をなおも下って行きます。 |
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遠くには懐かしのハエタタキ。
亜幹線以上の鉄道に沿って、昔は普通に見られた電信用の電柱です。 |
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いやね、ホントは離島に旅する予定だったんですよ。
準備万端播但線、キッチリ行動計画も組んでたんですが、肝心の飛行機が悪天候で飛ばず、急遽行先変更で伊豆方面に出掛けることにしたのでした。 |
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元は蜜柑畑だったのが、耕作放棄されて鬱蒼と茂るがままの竹林になってます。
そんな中、モノラックのレールに沿ってさらに下って行きます。 |
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擁壁を越えると到着。
東海道本線、真鶴~根府川間の旧線跡です。1972年に現在の新線が出来てその役目を終えました。 |
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真鶴から長坂山隧道、八本松隧道、赤沢隧道の3つのトンネルが繋がっており、これは最も短い八本松隧道。
ちなみに長坂山隧道は今もJRの資材庫として現役で使われてるようなのでパス。上の画像で後方に口を開けてるのがそれです。 |
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蔦に呑み込まれつつある架線柱がお分かりでしょうか。 |
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最長の赤沢隧道に入ります。
近くにある「ブロックアート」同様、ストリートグラフィックが随所に見られます。 |
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ちょっと「ブロックアート」に比べると中途半端な印象がありますな。
やるならあそこまで徹底的に美しく仕上げて欲しい。 |
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規則正しく並ぶ明り取りの窓から射し込む光が、点々とスポットライトになっています。 |
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古い碍子が落ちてました。 |
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かつては海を真下に見下ろす絶好のビューポイントとして有名だったそうですが、あまりに急峻な崖沿いで危ないことからあえなく放棄されました。 |
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ま、実際、関東大震災の時には根府川駅上方で発生した地滑りで、駅もろとも列車が45m下の海に落ちるという大事件も起きてます。 |
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廃墟としては超有名物件ですが、忌憚の無い感想を言わせてもらうならば、あまり大したことないなぁ~、っちゅうのがホンネです。 |
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元の分かれ道のところに戻り、無人販売の蜜柑を購入。
そぉいや、芥川龍之介の「トロッコ」の舞台ってこの辺ぢゃなかったかな? |
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伊豆半島東海岸を南下して、城ヶ崎に到着。
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有名スポットですが、実は来るのは初めてだったりして。 |
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「ピクニクル」ってなんぢゃい!? |
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ちょっと薄日が差し始めた中、海岸に向かって下って行きます。
帰りはこれを上るのかぁ・・・・・・ |
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有名観光地だけあって結構後から後から人がやって来ます。 |
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思ってたよりもダイナミックで荒々しい景色でした。 |
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「穴口」だそうです。
要は溶岩トンネルから遥か下に海が見えるとかナントカ・・・・・・。 |
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う~む、それにしても天気がイマイチですなぁ~・・・・・・どうもこのところ天気運に恵まれません。 |
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実はこれらの写真、測光モードをEV+1.0くらいで撮ってるんです。
それでこの暗さですから、どれだけこの日の天気がパッとしなかったかお分かりいただけるかと。 |
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何か広場みたいなトコに出ました。
ちなみにこの城ヶ崎、大室山から噴出した溶岩によってできたと言われています。 |
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有名な門脇吊橋。
城ヶ崎っちゃ必ずここの写真が出て来ますよね。 |
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これも溶岩の流れた跡かな? |
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笑ってますが、かなりビビり入ってたりして(笑)。 |
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〽雨は降る降る
〽利休鼠の雨が降る
・・・・・・ってそりゃ城ヶ島か(笑)。
こちらは「城ヶ崎ブルース」でした。ロス・プリモスの往年の大ヒット曲ですが、城ヶ崎とブルースは似合わねぇよな~・・・・・・。 |
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ちなみにこの城ヶ崎海岸の形成は約4千年前。
地質学的に言えばつい先日の出来事です。 |
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今まで何となく有名観光地だってんでパスしてたのを反省しました。 |
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それにしても観光客は中国人だらけっすね。
もっとダイナミックな風景、本国にあるだろうに。 |
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ネモフィラに釣られて、併設されてる「四季の花公園」ってのにも入ってみることにします。 |
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何の花でしょう?
トンと疎いので良く分かりませんが綺麗です。 |
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ま、何か色々咲いてます。 |
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何と、もうプールでは泳いでる人がいました。 |
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ネモフィラ群落到着。 |
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一言だけ言わせてください、一言だけ。
こんなショボいので観光客を釣んな! |
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メッチャ苦労して一面咲いてるようなアングルで撮影。 |
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有名なひたちなか海浜公園のネモフィラは公称450万株ですが、こちらはたった3000株、つまり1/1500の規模です(笑)。つまり0.067%!
言うたら悪いですけど、「申し訳程度に植えられてる」っちゅうのが正解かと・・・・・・。 |
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何だかなぁ~、って思っちゃいました。 |
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フツーに撮ったらこんなんですわ。 |
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花は人の心を和ませる存在ですが、そのプロデュース如何によっては人の心を荒ませることもあるんだな、と。 |
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花に罪はないんですけどね。
ネモフィラの花言葉は「貴方を許す」だそうですし(笑)。 |
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ともあれ、この伊豆高原周辺一帯にはこのような脱力系なのかボッタクリ系なのか理解に苦しむ展示施設がワンサカあります。
有名なのでは「ジュディ・オング資料館」とか「まぼろし博覧会」、「わらべ絵館」「ねこの博物館」等が挙げられますね。 |
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そうだよね!? |
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さらに南下して熱川にまでやって来ました。 |
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R135から伊豆熱川駅に下る細い山道の途中に・・・・・・ |
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むしろ心霊物件として名高い「ホテル浜山」はあります。 |
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・・・・・・って心霊もクソも、眼の前すぐ下は駅のホームだし、駅への近道なモンだから人は結構前通ってるし |
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オマケに猛烈に荒らされまくって状態は悪いし、 |
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ホント、アタマの悪い地元のヤンキーはロクなことしませんな。 |
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内部は破壊に加え、経年劣化で崩壊が進みかなり危険な状態になりつつありました。 |
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厨房によって破壊された厨房跡(笑)。 |
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バブルと共に周辺が高級化する中、立地的にも拡張できず、かといって高級路線に転向出来るほどのロケーションでもなく、中途半端な立ち位置で淘汰されてった感じの物件です。 |
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あ、おれのカード使えるのね(笑)。 |
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とにかく、廃墟は「騒がない・壊さない・燃やさない・落書きしない・持ち去らない」の五原則は守るべきではないかと思います。 |
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あ!「五原則」ったって、勝手に今、私が考えただけなんですけどね(笑)。 |
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常々私は「廃墟にも貴賤あり」と思ってますが、ここはかなり賤な方ではないでしょうか。 |
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とにかく無残なだけで滅びの美はあまり感じられませんでした。
午後は西伊豆にまで抜けます。 |
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