「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2013 北関東U

まだ梅雨明け前の7月、関東の巨石群として名草と並んで有名な、茨城県は日立の堅破山に出掛けてみました。
道を間違えてヌタヌタの林道から入ってしまい、クルマはドロドロ。下りだから良かったものの、ヘタすりゃスタックしてました。

駐車場にクルマを停め、山道を上がると早速あります。
不動岩。

その名の通り上に石の不動が祀られ水が滴り落ちる扁平な一枚岩です。
水は人工的に弾かれた仕掛けです。

ともあれイッパツ目からこの迫力。
・・・・・・ってまだこれはまだまだ序の口。

この後も次々と驚くべき巨石が現れるのです。
名前の付いてない岩もゴロゴロ。

山全体が巨石だらけな状態。
次のが見えてまいりました。
マストなネーミングの烏帽子石。どこ行ってもこの名前はある感じ。

全体を収めるために幅の狭い方から撮りましたが、これも相当巨大。
これは手形石。珍しくこれはかなり小型。

源義家が石に手を置いたらうんたらかんたら・・・・・・そんなワケあるかい!(笑)
超巨大な畳石。
木の生え方からするに、過去には立ってたものが割れて倒れたのではないかと推測されます。
修験者が上で座禅を組んだとか説明書きにありますが、これぢゃ滑ってムリですわ。
さらに登って行くと・・・・・・
すっかり崩壊しちゃった「あかめやき釜」。

まぁ炭焼き窯みたいなモンだと思います。
取って付けた感丸出しの弁天池(笑)。

名所とするにはあまりにショボい。
神仏混淆の修験の山だった名残で鳥居と仁王門が同居。

ここからちょっと外れた暗い森の中に・・・・・・
ありました。

山の名の由来ともなった巨大な太刀割石。
元は玉子型の一つの岩だったのが、節理に沿って綺麗にパカッと割れたようです。

伝説ではやっぱこれも源義家が夢のお告げの大太刀を一閃したら云々、となってます。
如何に巨大かお分かりいただけますでしょうか。長径でおよそ7mあります。

ちなみに先年の東日本大震災で若干下にズリ落ちたそうです。
さらに登って、広場状になった境内に着きました。

その中央には並んで左側が舟石、右側が甲石。甲石は中が刳り抜かれて祠となっています。佐貫観音等も同様でした。
甲石を背後から望む。

節理に沿ったひび割れが進んでいることが分かりますね。
いささか荒れた本堂だか拝殿だかが悄然と残ります。
神社の由来書き。

読んでも主旨が一貫してなくて何だか良く分かりません。元は黒坂命を祀ったところに八幡太郎義家伝説を無理やり絡めた印象。
山の頂上はここからさらに少し先。
ちなみにこの山、標高は700m近くあって、日立市では最も高い。

そんな山をこんな軽装で上がってく私たちは横着の極みかも(笑)。
上にさらにもう一つお堂があって、道はまだ続いてます。
古代の人が万物に神が宿ると考えたのも何となく分かる気がします。
頂上直下の胎内石。

これまた源義家伝説のオマケつき(笑)。これだけだと何のこっちゃ分かりませんが、巨大な岩壁となってます。
頂上の展望台も曇り空でパッとしません。
晴れてたらクッキリ見えたんでしょうね・・・・・・。
下りは普通に山門をくぐりました。

ポツポツと登山客とすれ違いますが、これがもうみんなえらく重装備。我々は浮きまくり。
ちなみに神楽石と奈々久良の滝は今回はパス。

暖かくなったらまた出かけようと思っています。
そして、この山でこれまで何度か書いた通り、私たちは生まれたばかりの仔猫を拾ってしまったのでした・・・・・・。
まとわりついて離れなかったコイツ、10倍くらいに大きくなった今でも家族にまとわりついてます(笑)。
そんなんで急遽、常陸太子の町でエサ買ったりして時間取られ、次にやって来たのがここ、陰陽神社
一帯は陰陽山森林公園として整備された中、この神社はあります。
背後の手水鉢の柱には「陰陽神社は夫婦和合の神様です」との説明書きが・・・・・・。
夫婦和合!ピッタリぢゃないの!

多少変わってはいますが、こんなにも長い間仲が良いんですから(笑)。
バカな会話を交わしつつ木の根道をさらに上がってくと・・・・・・。
到着。

小さいのにコテコテしい、何だか御神輿みたいな社殿がありました。
え〜ナニナニ?水戸光圀公が建立?ホンマかいな?
極めて変わった形の狛犬。

これぢゃまるでイタチですやん。
さてさて、社殿背後にあるハズの肝心の御神体である陰陽石は、なんと東日本大震災であえなく倒壊。

何が何だか分からない状況になっちゃってました。
真新しい看板には由来と共にそのことが記されています。

余白を残したのは、これから元に戻すかそのまま放置するか決まってないからでしょう(笑)。
頂上は小さな展望台になってます。
これまた何だか意味ありげな石が並んでいます。

天気はますます下り坂で小雨がぱらつき始めました。
それでもせっかくここまで来たんだから、って本日の目的地3ヶ所目、常陸大宮の外れにある「百観音」へ。
小高い山の下の駐車場には一台もクルマなし!(笑)。

ネコを拾ったせいで飲食店にも入れず、ここで仕方なく遅い昼食。
うわ〜!こりゃケッコー急だなぁ〜!
名前の由来となった洞窟に到着。
湿っぽい内部には一面の石仏。
思うに古い間歩の跡ではないかと思いました。
一番奥は足許がぐちゃぐちゃの泥濘で近付けず。
ちょっと離れたところにもこんな感じの穴があって・・・・・・
名前が付けられてますが、何となく人工っぽい。

ちなみにかつてこの辺一帯は日本有数の金の産地でした。
稜線まで上がるとこのような深い縦穴があって、これは実際に試掘の跡だそうです。
自分で候補地に挙げといて言うのも何ですが、それにしても地味なスポットだなぁ〜(笑)。
そんな人間の連中の話はちっとも知らず、ワケの分からぬままあちこち連れ回されてキョロキョロ。

キトゥン・ブルーが美しい。
結局てっぺんにはポンと展望台があるだけで、かといってさほど展望も開けず、良く分からないところでした。
近所の小学生、それも低学年くらいの遠足にピッタシ、っちゅう感じ。

それにしても蒸し暑い。
山百合が咲いています。

百合って、蘭と同じく、何ともエロティックな気がしますね。
ともあれ、このような良く分からないB級スポットは静かで落ち着けるのが最大の魅力かも知れません。
訪ねる人も殆どないのかスッカリ苔むした道を下って行きます。
そんなこんなで、お土産付きとなった今回の北関東行。たいへんお粗末さまでした。

ちなみにこの日の撮影数はおよそ600枚。ここに並べた以外は別途整備して、ぼちぼちアップすることにします。
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